エリスマン邸の手前にある建物も忘れてはならない。それは、ベーリックホールだ。

べーリック・ホール（旧ベリック邸）は、イギリス人貿易商B.R.ベリック氏の邸宅として、昭和5（1930）年に設計された。第二次世界大戦前まで住宅として使用された後、昭和31（1956）年に遺族より宗教法人カトリック・マリア会に寄付し、平成12(2000)年まで、セント・ジョセフ・インターナショナル・スクールの寄宿舎として使用されていた。

現存する戦前の山手外国人住宅の中では最大規模の建物で、設計したのはアメリカ人建築家J.H.モーガン。モーガンは山手111番館や山手聖公会など数多くの建築を手がけた。600坪の敷地を持つべーリック・ホールは、スパニッシュスタイルを基調とし、館内は、定期的にジャズコンサートや市民による音楽のイベントが催されている。（詳しく要問合せ）